【令和8年度】労働保険の年度更新とは?
~よくある質問から分かりやすく解説~
毎年6月から7月にかけて行う「労働保険の年度更新」。
「何をすればいいの?」「難しそうで不安…」と感じている事業主の方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、よくある質問をもとに、年度更新のポイントをわかりやすく解説します。

■ 年度更新とは何ですか?
労働保険(労災保険・雇用保険)の保険料は、前年度に支払った賃金をもとに確定保険料を精算し、今年度の概算保険料を申告・納付する仕組みになっています。
この手続きを「年度更新」といいます。
■ 対象となる期間はいつですか?
令和8年度の年度更新は、原則として
- 前年度:令和7年4月1日〜令和8年3月31日(確定保険料の計算対象)
- 当年度:令和8年4月1日〜令和9年3月31日(概算保険料の計算対象)
となります。
3月分の給与が確定した時点で、前年度分の賃金集計をすでに始めることができます。
申告期限まで待たず、今から準備を進めておくことをおすすめします。
■ 令和8年度の申告・納付期間はいつですか?
厚生労働省より、令和8年度(令和7年度確定・令和8年度概算)の年度更新期間が公表されています。
申告・納付期間:令和8年6月1日(月)〜 7月10日(金)
※5月中は受け付けていません。
申告書は、管轄の都道府県労働局・労働基準監督署の窓口または郵送、もしくは電子申請(e-Gov)で提出できます。
■ 令和8年度の特記事項
雇用保険料率が改定されています
令和8年4月から雇用保険料率が引き下げられています。
確定保険料・概算保険料の計算には、それぞれの適用期間に対応した正しい料率をお使いください。
【こちらもチェック】🔗関連記事:令和8年4月改定 雇用保険料率(引き下げ)
■ よくある質問
■ パート・アルバイトの賃金も含めますか?
はい、含めます。
労働保険の対象となる従業員であれば、雇用形態に関わらず賃金総額に含める必要があります。
■ 役員の報酬は賃金に含めますか?
原則として含めません。(労働者ではないため)
ただし、兼務役員で労働者性がある場合は注意が必要です。
■ 雇用保険に加入していない従業員の賃金も含めますか?
労災保険分の賃金としては含めます。
ただし、雇用保険分の計算には含めません。
■ どのような支払いが「賃金」に該当しますか?
基本給だけでなく、以下も対象です。
- 各種手当(残業手当・通勤手当など)
- 賞与
一方で、出張旅費(実費弁償)や慶弔見舞金などは原則として含まれません。
※判断に迷うケースは非常に多いため、個別確認が重要です。
■ よくあるミスはありますか?
中小企業で特に多いのは次のようなケースです。
- 賃金集計の漏れ・集計誤り(賞与・各種手当)
- 入退社の反映漏れ
- 雇用保険対象者の誤り
- 雇用保険と労災の区分ミス
一見単純な作業でも、ミスがあると保険料の過不足に直結します。
■ 申告期限を過ぎるとどうなりますか?
期限を過ぎると、
- 延滞金の発生
- 追徴金(政府による認定決定)の可能性
があるため、余裕をもった対応が重要です。
■ 手続きは自分でやるべき?専門家に依頼すべき?
件数が少なくシンプルな場合は自社対応も可能ですが、
- 従業員の出入りが多い
- 賃金体系が複雑
- 過去の処理に不安がある
といった場合は、専門家への依頼も検討すると安心です。
まとめ
年度更新は年1回の重要な手続きですが、内容を正しく理解すれば決して難しいものではありません。
ただし、ミスがあると後から修正が必要になり、手間や負担が増えるため、早めの準備が大切です。
令和8年度は雇用保険料率の引き下げをはじめ変更点がある年度です。
不明点はお早めにご相談ください。
ご案内
弊所では、年度更新の単発でのご依頼も承っております。
ご依頼・ご相談はお問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。
※お申し込みが集中する場合、6月中旬以降のご依頼はお断りする場合がございます。
お早めにご連絡ください。
参考:令和8年度事業主の皆様へ(継続事業用)労働保険年度更新申告書の書き方

